あの日の忘れ物 作曲:井出慎二 編曲:大筒小筒

 

使用してます楽器は、皆様も必ず手にされたこともある、“たて笛”ことソプラノリコーダーで、

井出が小学校3年生の進級の際に、実際にクラスで配られた笛です。

ですので、使用楽器の中で30年以上という最も付き合いが古い楽器だと思います。

2つ上に兄がいたものですから、小学校2年生の時にはハーモニカよりリコーダーのほうに興味が沸き、

兄の笛を借りては音楽の教科書を見ながら運指を覚え、兄よりも早く笛で曲を吹けてましたね。

たしかリコーダーを初めて吹けた曲が「グリーン・グリーン」だったと思います。

ですので、自分の笛が持てた事は本当に嬉しくて、下校中はもちろん、

家でも旅行中でも、肌身離さず毎日吹いておりました。

世はファミコンブーム真っ只中なのですが、バーチャルな世界には一切興味を持たない少年で、

目もくれませんでしたね。(笑)

 

小学校卒業と同時に、4年生の頃から憧れ続け、500円玉貯金を貯めて買ったアルトサックスに移行後、

リコーダーに触れる機会が減りました。

時が経て、大人になり引っ越しても、自分の部屋の天井近くの棚にしまってあったわけですが、

2011年3月11日に東日本を襲った大地震のあの日、自分の部屋は大量の本やCD、

スピーカーまでも落ち、散乱状態の中に

「俺のことを忘れるなよ」

と訴えるように転がっている、1本のリコーダー。

 

小学生だったあの頃の様々な思い出、

東日本大震災における様々な大変だった思い

などなど様々な思いが交錯し、この日この時を忘れないようにしよう。

そしてもう一回このリコーダーを始めてみよう。

そんな思いで書きました曲です。

 

最後のリコーダーカデンツは成長し得てきた自分を表現しました。

 

そして沖縄のエイサーに用いる、沖縄のカスタネットというべき民族楽器の「三板(サンバン)」

また、小学校でも使われます「鈴」で懐かしい空気感を表現しました。

 

【使用楽器】

(井出)

Soprano Recorder(ヤマハプラスチック製・型番不明)

 

(りゃんぺい)

Samban(三板)

gangroo

alfire

 

windchime